幌延_評価書_11章 準備書についての意見と事業者の見解
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1基あたりの風力発電機は大型化し大きく見えることになりますが、1基毎の隙間が空くことで密集した印象にならないため、景観への影響は小さいと考えています。 景観の調査地点については、方法書に対するNPOや住民の意見も参考に設定したため、十分なものであると認識しています。 アンケート調査については、現地でサロベツ湿原センターや幌延ビジターセンターを訪れた地元の方に問うことも検討しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、調査実施時期は施設が閉館していたこと、また、十分な回答数を得づらいと判断し、webアンケートで実施しました。アンケートの回答者は、オトンルイ風力発電所を目的として訪れた人に限ったものではなく、回答結果として十分なものであると考えています。 水平的景観については、評価書p.10.1.9-6に示す景観の専門家の意見を反映し、垂直見込角と合わせて検討しました。予測結果は、評価書p.10.1.6-89に示す通りであり、影響は小さいと判断しました。 スカイラインについては、風力発電機がスカイラインを横切る眺望点はごく一部であり、ほとんど気にならないものと考えています。 <景観について> 意見書2 意見 ■景観 既存のオトンルイ風力発電所の風車は海岸沿いの道道106号線に沿って建てられています。サロベツ湿原南部や天塩川等から利尻山を眺める場合に、利尻山の前や南側に風車群が視界に入る場所が多く、景観への影響が極めて大きくなっています。また、今回の建替えにより風車が大型化し、全高が高くなるため、これまでより遠くからでも、風車が大きく見えることになります。景観への影響を評価するのに、利尻山への眺望が主要な評価対象となっていますが、サロベツ湿原が持つ景観の価値は、利尻山に対する眺望だけではありません。海岸から見た景観だけでなく、内陸側からサロべツ湿原を見た際に眺望できる、湿原とその背後の砂丘林がある、余計な人工物が何もない広々とした風景にサロベツ地域の景観的価値があります。今回の環境影響評価は、サロべツ国立公園の景観について悪影響がないかだけを評価するものであり、海岸沿いの音類風車群を通りかかった観光目的の人を対象としたアンケートにより、風車がある景観の好き嫌いから影響を評価することは、適切な景観への影響評価手法とは言えません。 サロべツ湿原センターや幌延ビジターセンターを訪れた人や地域住民を対象に、サロベツ湿原側から見た湿原と砂丘林や利尻山の景観を見てもらい、景観への影響を評価する必要があります。実際には垂直見込み角の角度の大小だけではなく、風車の横への広がりが景観と視野をどの様に妨げるのか、視野の中で横に広がる風車群の存在がサロベツの素晴らしい景観を損なっていないかという観点で影響を評価すべきです。なお、景観の中に風車が存在することの好き嫌いなどの景観に対する影響評価は、ヒアリング等をした個人の考え方に依拠することが明らかになっているので(道北で増える風力発電について考える(2021/12/12) 講演内容より)、できるだけ多くの人にヒアリング等をすることが重要となります。 環境影響評価の中で景観は主に垂直見込角によって評価されていますが、これは鉄塔などの構造物に対する評価基準であり、風車の評価基準として用いるのは不適切です。また、広々とした風景に高い価値があるサロベツ地域に対し、圧迫感の有無を評価基準として用いるのも不適切です。垂直見込角による評価では、風車が何基か並んで景観の中で壁のように並んで見えても、風車が 1 基しかないものとして影響を評価するので水平見込角は考慮されません。それでは水平方向にも素晴らしい景色を持つサロべツ地域の景観の価値を適切に評価することができません。それには、景観の変化に対して敏感で、負の影響を強く受ける自然保護団体や地元在住で日頃から音類風車を眺めている地域住民からも積極的に意見を聞くことが唯一の方法です。 サロベツ地区の景観保全という観点では、稚咲内砂丘林の樹冠部(スカイライン)から上に突き出た風車の建設は一切避けるべきです。 5 一般の意見 事業者の見解 11-7 (1551)

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