幌延_評価書_10章2~4(保全措置、事後調査、総合評価)
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動物・生態系区 分 事後調査を行う理由 調査手法 【調査項目】 表 10.3-1(1) 事後調査計画 内 容 環境保全措置を講じることにより、造成等の施工による重要な種への一時的な影響、地形改変及び施設の存在、施設の稼働における重要な種への影響は、現時点において実行可能な範囲内で低減が図られているものと評価する。しかし、ブレード等への接触に係る予測には不確実性も伴っていると考えられるため、バットストライク、バードストライクの影響を確認するための事後調査を実施する。 ・バット・バードストライク調査(死骸調査) 【調査地域】 ・風力発電機建設地 【調査地点】 ・建設した風力発電機(5基) 【調査期間】 ・稼働後1年間(4回/月×12か月) 【調査方法】 ・専門的な知識を有している調査員による踏査を実施し、「鳥類等に関する風力発電施設立地適正化のための手引き」(環境省、平成23年、平成27年修正版)及び「海ワシ類の風力発電施設バードストライク防止策の検討・実施手引き(改訂版)」(環境省、令和4年8月)を参考とし、バットストライク及びバードストライクの有無を確認する。 ・具体的には、以下の内容を想定する。 調査対象:すべての新設風力発電機を対象とする。 調査範囲:1基あたり、地上からブレード先端部までの長さを調査半径とする円内とする。本事業で新設される風力発電設備においては、ブレード直径約117m、高さ約143mであることから、各風車支柱から半径約150m円内を踏査範囲とする。 調査時間帯:コウモリ類の死骸等の確認確率を高めるため、各基とも早朝の時間帯に1回以上の調査を行う。 死骸発見時の対応:発見年月日と時刻、天候、風向・風力、鳥類等の死骸の位置、年齢・性別、発見部位、風車からの距離、方角を記録する。その場で同定できなかった死骸については、持ち帰り後日同定を行う。また、確認された日から1週間程度前まで遡って天候、風況等について整理し、衝突原因の分析・把握に努める。調査対象種は全ての鳥類種及びコウモリ類とする。なお、種の保存法等の対象種など重要な鳥類の死骸又は傷病個体が確認された場合には、以下の手順で対応する。 ① 確認個体については、環境省等の指示があるまでは動かさない ② 環境省・釧路自然環境事務所又は北海道環生活部自然環境局に連絡。 ③ 具体的な指示が環境省又は道よりあれば、適宜対応する。 ④ 確認位置や損傷状況等を記録するとともに、関係機関との連絡・調整、死亡・傷病個体の搬送、関係機関による原因分析及び傷病個体の救命への協力を行う。 【環境影響の程度が著しいことが明らかとなった場合の対応の方針】 ・希少猛禽類の衝突や、新設風車のリプレース前に実施した現地調査結果より多くの死骸が確認された場合には、これまでの調査結果及び専門家等からの助言を踏まえて、客観的かつ科学的に検討し、忌避音等による保全対策の時期・時間帯等の変更や、鳥類の衝突のおそれがある季節・時間帯の稼働調整、ブレード塗装等、適切な保全対策を講じる。 【事後調査後の対応方針】 ・事後調査終了後については、施設点検時において、鳥類等の死骸の確認・記録に努める。施設管理者及び施設点検作業員に対しては、事後調査実施期間中に確認方法や記録方法等について、鳥類調査専門家により指導を行う。死骸発見時の対応(記録内容等)については、死骸調査の調査方法等に準ずる。 10.3-2 (1508)

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