幌延_評価書_10章1.9 環境影響評価の結果(専門家ヒアリング)
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環境省の手引きにおいて、下方を注目することで周辺への警戒心が下がることが、衝突発生の要因の一つとして考えられるとされている。 餌運びや旋回上昇中、滑空時は、前方を注視していることから、風車を目視で確認できるため、衝突が生じにくいと考えられるため、その旨を追記した。 <好適採食地への影響>の項については、直接改変(好適採食地の改変)と、直接改変以外(餌資源の衝突確率)に分けて、記載するよう修正した。 <移動経路の遮断・阻害>の項については、音声発生装置による環境保全措置の内容は削除した。 上位性注目種への影響予測総括の表記は、混同されないような記載に修正しした。 概 要 事業者の対応 表 10.1.9-1(10) 専門家等からの意見の概要及び事業者の対応 る影響や攪乱について 専門分野 ヒアリング時期 動物(鳥類) 大学教員 2022年11月 【その他】 ・対地高度25m以上のブレード範囲を飛翔する場合は,主に餌の巣への運搬や旋回上昇,滑空であり,1)餌の運搬時には周辺の状況に気を配り,風車も認識して飛行する・・・とあるが,1)の考察および餌運搬以外の旋回上昇や滑空時の飛行は,なぜブレードと衝突しにくいとした根拠を追記すべき。 ・草原性鳥類の好適採食地への影響について,年間衝突数が小さいので採食環境や繁殖行動への影響は小さいと評価されているが,年間衝突数と採食環境や繁殖行動との関係性が不明である。 ・同様に,移動経路の遮断,阻害においても,音声発生装置を用いた環境保全措置により衝突率が低減されることから,移動経路の遮断,阻害に係る影響は小さいと予測する,とあるが,衝突率の低減と移動経路の遮断・阻害との関係性が不明である。 ・また,上位性注目種への影響予測総括においても,音声発生装置を用いた環境保全措置による衝突率低減などにより上位注目種は事業地周辺で繁殖活動を継続すると予測される,とある。衝突率とそれ以外の影響予測項目との関係性が認められるのであれば,その内容が明確になるような記載を追記すべきであり,関係性がないのであれば,混同せずに記載するよう留意が必要ではないか。 ・事業予定地周辺で繁殖する猛禽類や希少種への,工事によ種ごとに営巣地の分布や繁殖期の生活史,採餌場,移動飛行経路などが異なることから,極めて複雑な影響回避対策が必要と思われる。対象となる種を網羅し,それぞれの影響回避を加味した工事時期や内容,および場所のロードマップの作成が望まれる。 環境保全措置に記載した工事期間中の環境保全措置の内容(オジロワシの既存営巣地より離れた場所から工事を開始し、既存営巣地に近い場所は繁殖初期の工事を避ける等)については、工事計画、スケジュールを詳細に決める段階で適宜対応する。 10.1.9-10 (1484)

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