幌延_評価書_10章1.5(生態系)【公開版】_リンク削除
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50 1~5m5~10m探餌飛翔餌運び旋回上昇滑空10~15m15~20m20~25m25m以上当該ページには非公開情報が含まれる。 201510例数 25図 10.1.5-44 風車間を横切った際の対地高度(全64例) v. 既設風力発電設備の影響 既設風力発電設備によるチュウヒの行動に対しての影響について検討を行った。 チュウヒは既設風力発電設備が存在・供用されている近傍の草地環境で採食行動を行っていることが確認された。風車の間も特に避けることなく移動して利用している。狩り行動の確認頻度を見ても、特に既設風力発電設備周辺を避ける傾向は見られず、むしろ既設風力発電設備周辺を集中的に利用している傾向が見られた。なお、風車を横切る飛翔の対地高度を確認してみたところ、10m以下の飛翔例が50%以上となっており、25m以下では89%である。実際に地面を見ながら探餌行動を行っている際の飛翔高度は、数m~10m以下と非常に低く、対地高度25m以上を横切る場合は、餌の捕獲に成功して営巣地に運ぶ場合や旋回上昇中、滑空等が多かった(図 10.1.5-44参照)。 好適採食地の分布状況を見ても、餌資源量が多い場所は既設風力発電設備周辺にも存在しており、チュウヒは既設風力発電設備の存在等の影響は受けずに、調査地域内の草地環境を採食場所として利用していると考えられる。 営巣適地については、対象事業実施区域内には存在していない。対象事業実施区域内に最も近い営巣地は既設風力発電設備から00000離れていた。そのうちの一つ、WEペアは2021年に繁殖成功が確認されている。WEペアは2020年にほぼ同じ距離の別巣で営巣し、繁殖失敗が確認されているが、既設風力発電設備は年間を通じて運用されているため、既設風力発電設備の存在・供用が繁殖活動に影響した可能性は低いと考えられる。 新設風力発電設備のローター下端は25.5m 風車を横切る際の対地高度(行動別)10.1.5-72 (1292)

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