幌延_評価書_10章1.5(生態系)【公開版】_リンク削除
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 風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変は、必要最小限にとどめる。 工事関係者による改変区域外への必要以上の立ち入りを制限し、動物への影響を低減す 工事関係車両の走行速度等の注意喚起に努めることで、事業実施区域内を餌場として利 土砂の流出を防止する対策として、適切な場所に土砂流出防止柵を設置する。  可能な限り排出ガス対策型・低騒音型・低振動型の建設機械を使用する。  発生する生活排水(手洗い用の水等)は少量であるため、浸透桝等を設けて適切に処理 定期的に会議等を行い、環境保全措置を工事関係者に周知徹底する。  既存道路等を可能な限り流用することで、改変面積を最小限にとどめる。  動物の生息環境を保全するため、改変区域外への必要以上の立ち入りを制限する。  可能な限り送電線を地中埋設することで、鳥類等の移動経路を確保する。  動物の生息環境の分断を低減するため、落下後の這い出しが難しいU字溝は使用しない。 (b) 評価の結果 ア. 環境影響の回避、低減に関する評価 造成等の施工による一時的な影響、地形改変及び施設の存在並びに施設の稼働に伴う地域を特徴づける生態系への影響を軽減するための環境保全措置は以下のとおりである。 <造成等の施工による一時的な影響>  工事騒音等が最も大きくなる時期(既設風力発電設備の撤去工事時等)において、猛禽類の繁殖状況への影響等を確認するための補足調査を実施する。 また、作業ヤードとしての造成範囲は、必要最小限にとどめる。 る。 用するチュウヒ及び動物と接触する事故を未然に防ぐ。 する。トイレは、汲み取り式又は浄化槽の設置等により適切に処理する。 <地形改変及び施設の存在並びに施設の稼働>  音声発生装置を風力発電設備に設置し、渡り時期の夜間に忌避音を発することで、渡り鳥等の風力発電設備への衝突確率を低減させる環境保全措置を実施する。また昼間には、定期的に警戒音を発することにより、風力発電設備に接近する希少猛禽類等への注意喚起を促すなど、衝突確率を低減させる環境保全措置を実施する。 これらの環境保全措置を講じることにより、チュウヒを上位性の指標種とする地域を特徴づける生態系及び鳥類群集を典型性の指標種とする地域を特徴づける生態系への造成等の施工による一時的な影響、地形改変及び施設の存在、施設の稼働に伴う影響は少ないと考えられることから、実行可能な範囲内で影響の回避・低減が図られているものと評価する。 環境変化による鳥類群集への影響については、「樹林性鳥類群集」、「草地性鳥類群集」ともに供用後も大きな変化は生じないことから影響は少ないと考えられ、実行可能な範囲内で影響の回避・低減が図られているものと評価する。また、空中を利用する種の年間予測衝突数については、「10.1.4動物」で述べたとおり、ブレード等への接触に係る予測には不確実性を伴うと考えられるため、バードストライクの影響を確認するための事後調査を実施する。その他、チュウヒへの影響予測についても不確実性も伴っていると考えられるため、希少猛禽類への影響を 10.1.5-118 (1338)

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