幌延_評価書_10章1.5(生態系)【公開版】_リンク削除
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iii. 空中を採食環境または繁殖行動に利用する鳥類への影響 空中を採食環境または繁殖行動に利用する鳥類について、現地調査における確認状況及び生態情報を踏まえて、風力発電設備への衝突リスクについて予測を行った。 <採食ギルド区分「1.空中・動物食」(ツミ)「2.空中・昆虫食」(コサメビタキ、キビタキ)> 「樹林性鳥類群集」で採食ギルド区分「1.空中・動物食」「2.空中・昆虫食」に該当するツミ、コサメビタキ、キビタキの3種は、採食行動は樹林内で行い、樹林より高い空間(標高約25m以上)では、採食行動は行わないと考えられる。また、対象事業実施区域内で高度Mの飛翔は確認されていない。以上を踏まえると、ツミ、コサメビタキ、キビタキは採食場所として空中を利用するものの、風力発電設備への衝突リスクは低いと考えられる。 <採食ギルド区分「8.空中・昆虫食」(ツバメ)> 「草地性鳥類群集」で空中を採食環境として利用するツバメについては、採食行動のために高空を利用する場合があるが、スポットセンサス調査で確認されたのは春季の1回のみであり、渡り途中の個体が確認されたものと考えられる。ツバメは渡り鳥調査でも確認されているが、確認個体数は少なく(延べ10個体程度)、対象事業実施区域内で高度Mの飛翔は確認されていない。以上を踏まえると、ツバメは採食場所として空中を利用するものの、風力発電設備への衝突リスクは低いと考えられる。 <空中を繁殖行動に利用する種(ツミ、オオジシギ、ヒバリ)> 空中を繁殖行動に利用するツミ、オオジシギ、ヒバリの3種のうち、ツミについては春季に1回のみの確認で、猛禽類調査においても8月~11月の渡り期に確認され、繁殖行動は確認されていないことから、周辺で繁殖している可能性は低いと考えられる。また、対象事業実施区域内で高度Mの飛翔は確認されていない。以上を踏まえると、ツミは繁殖行動として空中を利用するものの、風力発電設備への衝突リスクは低いと考えられる。 オオジシギ及びヒバリについては、猛禽類調査及びや渡り鳥調査でもディスプレイフライトが確認されており、対象事業実施区域において高度Mの飛翔が確認されている。以上を踏まえると、オオジシギ及びヒバリは風力発電設備への衝突リスクが高いと考えられる。 <衝突リスクの高い鳥類(オオジシギ、ヒバリ)の年間予測衝突数> 空中を採食環境または繁殖行動に利用する鳥類のうち、衝突リスクが高いと想定されたオオジシギ、ヒバリについて、年間予想衝突確率について予測を行った。 オオジシギについては、重要種の予測の中で年間予想衝突数を算出している。既設風力発電施設の28箇所(15メッシュ)における、本種の年間予測衝突数は、環境省モデルが0.0121個体/年、球体モデルが0.0394個体/年である(表 10.1.5-49(1))。新設風力発電設置箇所の5箇所(5メッシュ)における、本種の年間予測衝突数は、5メッシュの合計値で、環境省モデルが0.0042個体/年、球体モデルが0.0210個体/年であり(表 10.1.5-49(2))、既設風力発電設備より、新設風力発電設備で、年間予測衝突数は減少する。 ヒバリについては、渡り鳥として予測評価を行っている。既設風力発電施設の28箇所(15メッシュ)におけるヒバリの年間予測衝数は環境省モデルが0.0017個体/年、球体モデルが10.1.5-108 (1328)

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