幌延_評価書_10章1.5(生態系)【公開版】_リンク削除
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ii. 好適採食地の分布状況と鳥類群集への影響 鳥類群集の好適採食地の変化の要因としては、直接改変による採食場所の減少が考えられる。直接改変による好適採食地の改変割合について、表 10.1.5-47、表 10.1.5-48に示した。 <樹林性鳥類群集への影響> 「樹林性鳥類群集」については、植生草本類指数の減少割合は群落別で0.4~1.6%、全体で0.4%と小さい。また地上徘徊性昆虫類の餌資源重量の減少割合は環境類型区分別で0.0~1.7%、全体で0.9%、飛翔性昆虫類の餌資源重量の減少割合は針葉樹林で環境類型区分別で0.0~1.7%、全体で1.1%であり、いずれも減少割合は小さい。以上を踏まえると、「樹林性鳥類群集」では、好適採食地の改変による影響は小さいと予測される。 <草地性鳥類群集への影響> 「草地性鳥類群集」については、植生草本類指数の減少割合は群落別で3.3~41.6%、全体で27.4%、地上徘徊性昆虫の餌資源重量の減少割合は環境類型区分別で6.6~36.1%、全体で26.8%、飛翔性昆虫類の餌資源重量の減少割合は環境類型区分別で6.6~36.1%、全体で22.8%であった。特に耕作地・二次草地における好適採食地の減少割合が大きく、影響を受ける可能性があると考えられる。 しかし、周辺には植物食、昆虫食、雑食の鳥類群集の好適採食地が広く残存する。また、改変区域に多い耕作地・二次草地は、元々土砂採取により改変された場所が遷移して成立した環境であり、既設風力発電設備を撤去した跡地や作業ヤードは、耕作地・二次草地に遷移していくと予測される。 耕作地・二次草地は、他の環境類型区分と比較すると、植生草本類指数でみると3番目に数値の高い路傍・空地雑草群落や4番目に高いススキ群落が含まれている。地上徘徊性昆虫類、飛翔性昆虫類の餌資源重量も、耕作地・二次草地は、環境類型区分の中でそれぞれ2番目に多い。そのため、一時的に植物食、昆虫食、雑食の鳥類の好適採食地は減少するものの、植生遷移に伴って既設風力発電設備跡地及び作業ヤードが、好適採食地としてのポテンシャルが高い耕作地・二次草地に遷移していくと予測されるため、影響は小さくなると予測される。 以上により、直接改変による好適採食地の減少に伴う鳥類群集を指標とした生態系典型性への影響は小さいと予測される。 10.1.5-106 (1326)

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