幌延_評価書_10章1.3 環境影響評価の結果(動物)【公開版】
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<死骸集中調査> 死骸の持ち去り等の影響をできるだけ排除することと、有識者から早朝に死骸調査を実施することが効率的であるという指摘を踏まえて、2019年9月、10月、2020年8月、2021年4月、5月に死骸集中調査を実施した。 死骸集中調査は、既設風力発電設備28基の周辺を1日で全て探索し、その全基調査を5日間連続で実施した。その際、各風車を早朝に1回ずつ調査し(1日に7基)、4日間で28基すべてにおいて早朝の死骸調査を実施した。 このように連続して死骸探索を行うことにより、持ち去り率等を考慮せずとも衝突率を推定ができると考えられ、実際に死骸集中調査を実施した延べ25日間の死骸集中調査を実施したが、確認された31例中17例が死骸集中調査での確認である。 通常の死骸調査では、1基あたり延べ46回の調査を実施し、死骸は14例確認されているのに対して、死骸集中調査では、1基あたり延べ5回×5日間=25回の調査を実施し、死骸は17例確認されている。このため、約半分の回数でそれを上回る確認ができたことになる。また羽や骨だけの確認では、いつ衝突が起きたか、また本当に衝突による死骸なのか推定が困難な場合が多いが、死骸集中調査では衝突が確実と考えられる死骸も多く拾得された。その他、持ち去りまでの時間が比較的短く、痕跡も残りにくい小鳥類についても、死骸集中調査で数多く拾得され、夜間の小鳥類の衝突は比較的多いことが裏付けられた。 渡り鳥の多い秋季や春季に集中して5日間連続で実施する死骸集中調査は、実際の衝突状況を把握できるとともに、持ち去り率をほぼ考慮する必要がなく、既設風力発電設備の影響を的確に把握できる手法と考えられる。 また、有識者から指摘のあった早朝に調査を実施することで、国内では確認例数が少ないコウモリ類の衝突死骸も2例確認されている。 10.1.3-141 (639)

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