14-jyunbisyo-youyaku
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地域を特徴づける生態系生態系 (ア)チュウヒ(上位性) 以上のことから、当該事業の実施による生態系への影響は小さいと予測する。 表 5-8(1) 調査、予測及び評価結果の概要 選定項目 ①造成等の施工による一時的な影響、地形改変及び施設の存在、施設の稼働 【調査・予測】 上位性、典型性及び特殊性の観点から抽出した地域を特徴づける注目種は下表のとおりである。 工事の実施や風力発電施設の存在により、チュウヒの好適採食地などの生息環境は、一時的に影響を受けると予測される。しかし、既設風力発電設備の周辺でも特に回避することなく採食に利用していること、年間予測衝突個体数は既設風力発電設備より新設発電設備でわずかに上昇するものの確率は低いこと、営巣適地は改変されないこと、好適採食地が周辺に広く残存すること、改変後の環境は狩り行動が多く確認された耕作地・二次草地に遷移すると予測されることから、上位性の注目種(チュウヒ)は事業地周辺で繁殖活動を継続すると予測される。以上により、調査地域のチュウヒを指標とした生態系上位性には大きな変化は生じないと予測される。 (イ)鳥類群集(典型性) 調査地域の改変割合は7.3%と低く、採食地や繁殖場所が改変されることに伴う鳥類群集への影響は小さいと考えられる。また、既設風力発電設備跡地や仮設ヤードは好適採食地である耕作地・二次草地に遷移すると考えられることから、影響はさらに小さくなると予測される。既設風力発電設備から500m以内では鳥類の個体数が減少する傾向が確認されたが、新設風力発電設備の直接改変以外の影響範囲(風車から500m以内)は、既設風力発電設備より8.4%減少することから、「草地性鳥類群集」は個体数が増加し、「樹林性鳥類群集」については、樹林環境で影響範囲が増加するため個体数は減少すると予測された。しかし個体数の変化は「樹林性鳥類群集」では2.1%の減少、「草地性鳥類群集」では2.9%の増加と変化の割合は小さいことから、調査地域の鳥類群集を指標とした生態系典型性には大きな変化は生じないと予測される。 項目 注目種 ・当該地域の食物連鎖の上位に位置する。 ・生態系の撹乱や環境の変化等の影響を受けやすい。 ・対象事業実施区域及びその周辺を繁殖地、採食場等の主要な生息地上位性 チュウヒ ・生態に関する知見が多く、生息・生育状況が把握しやすい。 ・注目種等が風車回転域を利用し、風車の稼働について影響評価が可以上の条件に最もよく適合したことから選定した。 ・当該地域の生態系において生物間の相互作用や生態系の重要な役割・生態系の撹乱や環境の変化等の影響を受けやすい。 ・対象事業実施区域を繁殖地、採食場等の主要な生息地として利用し典型性 鳥類群集 ・生態に関する知見が多く、生息・生育状況が把握しやすい種である。 ・注目種等が風車回転域を利用し、風車の稼働について影響評価が可以上の条件に最もよく適合したことから選定した。 対象事業実施区域及びその周辺には、特殊な環境は存在しないため、特殊性の注目種は選定しなかった。 特殊性 なし 調査及び予測結果の概要 注目種の選定 選定又は非選定理由 として利用している。 能。 を担っている。 ている。 能。 5-19 (69)

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