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表 10.1.9-1(5) 専門家等からの意見の概要及び事業者の対応 きているかを確認してほしい。 は限らないので、注意が必要である。 専門分野 ヒアリング時期 植物 大学教員 2021年10月 ・春季調査が6月となっているが、春季に確認される種が確認で・調査範囲は広めに設定されているため、湿地性の植物や重要種についても把握できており、予測評価を行う上で有効な調査結果が得られていると考えられる。 ・重要な種は湿原性の種が多く、海浜性の種も幾つか確認できる。改変はされないが、湿地や天塩川に起因する地下水位の変化により、出現種や出現位置が変化する可能性があることに留意する必要がある。 ・特にハナヤスリなどは、長期間にわたり同じ場所に出現すると・重要種の確認位置が現時点で改変区域に掛かっていなくても、その周辺は潜在的に生育可能な環境であると考えられるため、立入禁止範囲については広めに設定することが望ましい。 ・実際に立入禁止とするロープを設置する場合には、対象植物を見誤らないよう、植物の知識がある作業員により実施する必要がある。 ・改変区域に掛かる樹木は、可能な限り切らないこと。東側に広がる湿原の緩衝地として重要であるとともに、林床にも様々な植物が生育しているため、樹林をできるだけ残すことが重要である。現在まだ小さい樹木も、今後大きくなる可能性があるため、できるだけ残すことが望ましい。 ・盛土や作業道からの土砂の流出なども周辺植生への影響が大きいため、土砂流出を防止する対策を実施することが望ましい。 ・タイヤ洗浄などの保全対策は、タイヤに種が付着して拡散する可能性は低く、効果があまり期待できない。在来・外来を問わずオオバコ属の種では水に付くと粘着性が増しタイヤに張り付きやすくなるため、種によってマイナス効果となる場合もある。 ・作業ヤードと作業道に帰化植物が侵入しやすいので、対策としては帰化植物の侵入前に在来種(ススキなど)を吹き付けるなどして緑化してしまう方法がある。これにより帰化植物が繁茂しにくくなる。 ・外来生物法にまだ指定されていない外来種も増えてきている。ススキ等による在来種による早期緑化は、多くの外来種の抑制につながるので効果的であると考えられる。特に初期に緑化することにより、帰化植物が増加するタイミングで発生量を抑えることが重要である。 ・外来種対策については、近傍の事業とも連携して進めることが望ましい。一方で対策を実施しても、他方ではしていなかった場合、十分な効果が得られない。 概 要 現地調査結果において、春季に確認可能な種について確認できていることを確認した。 - 工事中の保全対策時(希少種の生育地における立入禁止ロープ設置等)に、御指摘を踏まえて十分留意して実施する。 樹木の伐採については、必要最小限に留める計画としている。 工事中の土砂流出防止柵の設置などの保全対策について実施する。 ご指摘は踏まえたうえで、タイヤ洗浄等の保全対策については実施することとする。 在来種による緑化については、文献及び他事例等も踏まえ、実施の可能性について情報を収集・整理して今後の参考とする。 近傍の他事業における保全対策について確認する。 事業者の対応 10.1.9-5 (1437)

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