③ 複数の注目種及び群集の生態、他の動植物との関係又は生息環境若しくは生育環境の状況 a. 注目種等の選定 表 10.1.5-6 注目種等抽出の内容 対象事業実施区域及びその周辺における地域の生態系への影響を把握するために、表 10.1.5-6に示す「上位性」、「典型性」、「特殊性」の観点から注目種を抽出した。 区分 上位性 食物連鎖の上位に位置する種及び種群。 行動範囲が広く、多様な環境を利用する動物の中で、大型かつ個体数の少ない肉食動物とする。 典型性 生態系の特徴を典型的に表す種及び種群。 生物群集の多様性を特徴づける種や生態遷移を特徴づける種で、生物間の相互関係や、生態系の機能に重要な役割を持つ種を対象とする。 特殊性 特殊な環境の指標となる種及び種群。 相対的に分布範囲が狭い環境又は質的に特殊な環境に生息・生育する動植物種を対象とする。 (a) 上位性の注目種等 上位性の注目種及び群集は、生態系を形成する生物群集において食物連鎖の上位に位置すること、生態系の攪乱や環境の変化等の影響を受けやすいこと、対象事業実施区域及びその周辺を繁殖地、採食場等の主要な生息地としていること、生態に関する知見が多く、生息状況が把握しやすいこと、注目種等が風車回転域を利用し、風車の稼働について影響評価が可能であることを基準に選定した。 現地調査において確認された中型・大型哺乳類及び猛禽類のうち、キタキツネ、エゾクロテン、エゾヒグマ、オジロワシ、チュウヒ、オオタカ、ノスリ及びハヤブサを上位性の注目種の候補とした(表 10.1.5-7)。 内容 10.1.5-10 (1190)
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