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表 10.1.3-160 重要な種の影響予測結果(キバネクロバエ) 本種の主な生息環境は樹林環境であると推定され、事業の実施により生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。しかしながら、本種の主な生息環境である樹林環境のうち、針葉樹が優占する自然林・二次林の改変割合は0%、広葉樹が優占する自然林・二次林の改変割合は0.1%と小さい。したがって、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。さらに改変や造成範囲は必要最小限にとどめる等の環境保全措置を実施することから、影響は低減できるものと予測する。 本種の主な生息環境は自然草地(湿性)および開放水域であり、事業の実施により生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。しかしながら、本種の主な生息環境のうち自然草地(湿性)の改変割合は1.7%、開放水域の改変割合は0.0%と小さい。したがって、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。さらに改変や造成範囲は必要最小限にとどめる等の環境保全措置を実施することから、影響は低減できるものと予測する。 本種の主な生息環境のうち、開放水域は濁水の流入により生息環境が悪化する可能性が考えられる。しかし、造成工事に当たっては、土砂流出防止対策(適切な場所に土砂流出防止柵設置)を実施し、濁水を適切に処理することから、濁水の流入による本種の生息への影響は小さいものと予測する。 本事業では、ライトアップを行わないこと、夜間の照明は航空障害灯に限られることから、夜間照明により誘引される可能性は低い。 以上のことから、本種の生息への影響は小さいものと予測する。さらに環境保全措置の実施により、影響は低減できるものと予測する。 北海道と本州の高山に生息する。幼虫はクマの糞から発生する。 【参考文献】 「日本の有害節足動物」(加納六郎・篠永 哲、1997年、東海大学出版会) 現地調査では、任意採取調査時に確認された。 対象事業実施区域外で2箇所7個体を確認した。 改変による生息環境の減少・消失 表 10.1.3-161 重要な種の影響予測結果(カラフトマルガタゲンゴロウ) 水生植物が豊富な止水域に生息し、特に原生的で比較的規模の大きい湿地内の池沼を好む。 北海道(北部)に分布する。 【参考文献】 「ネイチャーガイド日本の水生昆虫」(中島淳、林成多、石田和男、北野忠、吉富博之 著、2020年、文一総合出版) 現地調査では、任意採取調査時に確認された。 対象事業実施区域内で1箇所1個体を確認した。 改変による生息環境の減少・消失 濁水の流入による生息環境の悪化 夜間照明による誘引 分布・生態学的特徴 確認状況 影響予測 分布・生態学的特徴 確認状況 影響予測 10.1.3-579 (1075)

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