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当該ページには非公開情報が含まれる。 表 10.1.3-119(1) 重要な種の影響予測結果(オジロワシ) 本種の主な生息環境は樹林環境(針葉樹林)及び水域であり、事業の実施により本種の生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。調査地域周辺には、対象事業実施区域が行動圏に含まれるAペア、Cペアが生息しており、その高利用域にはいずれも対象事業実施区域が含まれており、その一部は改変される。 なお、Aペアは2年連続して繁殖しなかったため、繁殖した場合には行動圏内部構造が変化する可能性がある。そのため、過去に実施された調査結果を踏まえて考察を行った。 「北海道幌延町における風力発電事業に係わる生態系環境調査」(幌延風力発電株式会社、2002年)によると、2年連続で繁殖が確認された2001年、2002年繁殖期の飛翔状況を確認すると、2001年繁殖期は00000000飛翔及び採食行動が多く確認され、2002年繁殖期は000000000000000000飛翔及び採食行動が多く確認されていた。特に営巣地に餌を持ち込む際には、2001年、2002年ともにパンケ沼方面から運んでくる事例が多く、繁殖期の主要な採食場所は、パンケ沼及びその周辺の湿地・河川と推察された。なお、当時の調査結果から、2001~2002年当時には、周辺にBペア、Cペア、Dペアは生息していなかった可能性が高いと考えられる。 2001年~2002年の調査結果と比較した場合、2021年時点では天塩川周辺は主にCペア、Dペアが採食場所として利用していると考えられ、天塩川周辺ではAペアの飛翔回数は少なく採食行動は確認されていない。以上を踏まえると、Aペアが繁殖を行った場合の行動圏内部構造については、パンケ沼方向に少し広がる可能性が考えられるほかは、2021年時点で推定された範囲から大きく変化しない可能性が高いと考えられる。 しかしながら、本種の主な採食地である規模の大きな河川や海域は対象事業実施区域には含まれない。また、本種の営巣環境となる樹林環境のうち、針葉樹林は改変されず、水域も改変されない。なお、本種の営巣場所は6箇所(推定を含む)確認しており、うち2箇所は猛禽類調査の調査地域内にあるが、それぞれ対象事業実施区域から000(Aペア)、000(Cペア)、既設風力発電設備から000(Aペア)、000(Cペア)、新設風力発電設備から000(Aペア)、000(Cペア)離れており、改変されない。また、改変は風力発電機の設置箇所や一部の輸送路に限定される。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。さらに地形や既存道路等を十分考慮し、改変面積を最小限に留める等の環境保全措置の実施により、影響は低減できるものと予測する。 本種の主要な移動経路は樹林地の上空及び水域の上空であることから、繁殖行動や採食行動に係る移動経路の一部が阻害される可能性が考えられる。しかしながら、改変区域は風力発電機の設置近傍及び既設道路周辺に限定されることから、本種が迂回するための空間は確保される。 以上のことから、移動経路の遮断・阻害に係る影響は小さいものと予測する。 本種の主な生息環境のうち樹林環境(針葉樹林)は改変区域に含まれていないが、Aペアの営巣場所は対象事業実施区域から0000000000位置してお繁殖地は旧北区北部とグリーンランド南西部に局所的に分布する。冬期にはアフリカ北部やインド北西部などに南下するものもいる。極東ではロシアのカムチャツカ、サハリン、沿海地方、千島列島、日本の北海道などで繁殖する。越冬期にはロシアで越夏したと考えられる多数の個体が北海道に渡来するほか、本州北部~中部、稀に九州、琉球列島などにも分布する。 国の天然記念物に指定されている。 繁殖つがいは営巣木となる大径木のある森林と水域がセットになった環境に生息する。非繁殖期のうち秋~初冬はサケマスの遡上する河川環境に、厳冬期には漁港周辺や氷下待網漁の行われる結氷湖に集結するほか、廃棄物処理場やエゾジカ死骸のある山林、海生哺乳類の漂着死骸のある海岸線、開氷面のある河川や湖沼などに生息する。 【参考文献】 「レッドデータブック2014-日本の絶滅のおそれのある野生動物-2 鳥類」(2014年、環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室) 本種は現地調査において、鳥類調査、猛禽類調査時に確認された。 本種は合計1,021回確認され、対象事業実施区域内で118回、対象事業実施区域外で318回、調査地域外で585回確認された。 改変による生息環境の減少・消失 移動経路の遮断・阻害 騒音による生息環境の悪化 分布・生態学的特徴 確認状況 影響予測 10.1.3-524 (1020)

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