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表 10.1.3-111 重要な種の影響予測結果(タカブシギ) 本種の主な生息環境は草地環境(自然草地(湿性))及び水域であり、事業の実施により生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。しかしながら、本種の主な生息環境である草地環境のうち、自然草地(湿性)の改変割合は1.7%と小さく、水域も改変されない。また、改変は風力発電機の設置箇所や一部の輸送路に限定される。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。さらに地形や既存道路等を十分考慮し、改変面積を最小限に留める等の環境保全措置の実施により、影響は低減できるものと予測する。 本種の主要な移動経路は自然草地(湿地)及び水域であることから、採食行動に係る移動経路の一部が阻害される可能性が考えられる。しかしながら、改変区域は風力発電機の設置近傍及び既設道路周辺に限定されることから、本種が迂回するための空間は確保される。 以上のことから、移動経路の遮断・阻害に係る影響は小さいものと予測する。 本種の主な生息環境である草地環境(自然草地(湿性))及び水域は、改変区域が含まれることから、工事の実施に伴う騒音により、改変区域周辺に生息している個体の逃避等の影響が考えられる。しかしながら、工事に伴う騒音は一時的なものである。 以上のことから、影響は小さいものと予測する。さらに、環境保全措置として、工事中は可能な限り低騒音型の建設機械を使用することにより、影響は低減できるものと予測する。 国外では、ユーラシア大陸北部高緯度地域で繁殖し、アフリカ南部、インド、東南アジア、オセアニアで越冬する。国内では、北海道から南西諸島まで渡り鳥として確認され、関東以南の地域で越冬する。 湿地、湖、池沼、河川、水田、ハス田など、主に陸水域を多く利用する。 【参考文献】 「レッドデータブック2014-日本の絶滅のおそれのある野生動物-2 鳥類」(2014年、環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室) 内では確認されなかった。 改変による生息環境の減少・消失 移動経路の遮断・阻害 騒音による生息環境の悪化 分布・生態学的特徴 確認状況 本種は現地調査において、猛禽類調査時に確認された。 本種は合計4回確認され、対象事業実施区域外で2回、調査地域外で2回確認され、対象事業実施区域影響予測 10.1.3-514 (1010)

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