表 10.1.3-104 重要な種の影響予測結果(ヒメウ) 本種の主な生息環境は岩礁及び水域であり、事業の実施により本種の生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。しかしながら、本種の主な生息環境となる岩礁は、調査地域周辺には存在せず、水域は改変されない。また、改変は風力発電機の設置箇所や一部の輸送路に限定される。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は想定されない。 本種の主要な移動経路は水域の上空であることから、採食行動に係る移動経路の一部が阻害される可能性が考えられる。また、改変区域は風力発電機の設置近傍及び既設道路周辺に限定されることから、本種が迂回するための空間は確保される。 以上のことから、移動経路の遮断・阻害に係る影響は小さいものと予測する。 本種の主な生息環境のうち水域は広く存在しているが、工事の実施に伴う騒音による影響は想定されない。また、工事に伴う騒音は一時的なものである。 以上のことから、影響は小さいものと予測する。さらに、環境保全措置として、工事中は可能な限り低騒音型の建設機械を使用することにより、影響は低減できるものと予測する。 種としては、北太平洋の寒冷な沿岸を中心に、アメリカ・アラスカ州沿岸域からロシア極東のオホーツク海沿岸、サハリン、千島列島、北海道の周辺、本州の東北地方沿岸に分布する。非繁殖期には、日本各地の沿岸に分布する。 離島や海岸の断崖で集団繁殖するが、沿岸で採食する。繁殖を終えると、繁殖地である陸地から離れ、沿岸や外洋に生息する。 【参考文献】 「レッドデータブック2014-日本の絶滅のおそれのある野生動物-2 鳥類」(2014年、環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室) 内では確認されなかった。 改変による生息環境の減少・消失 移動経路の遮断・阻害 騒音による生息環境の悪化 分布・生態学的特徴 確認状況 本種は現地調査において、猛禽類調査時に確認された。 本種は合計6回確認され、対象事業実施区域外で1回、調査地域外で5回確認され、対象事業実施区域影響予測 10.1.3-504 (1000)
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