10-1-3-jyunbisyo
474/632

1 計算の概略 ■環境省モデルの算出方法 ・解析にあたっては、GISを用いて飛翔軌跡と風車位置に地理座標を与える。 ・飛翔軌跡データには飛翔高度情報(L、M、H等)も調べられていることが条件である。 ・調査区域を250mメッシュで分割し、風車を含むメッシュを灰色としている。 ※調査区域をメッシュで分割する理由は、第一に、メッシュ毎に衝突回数が得られるので、風車配置(レイアウト)変更の検討に資すること、第二に、調査区域面積の設定が風車回転面積の比に依存しないようにすること(調査区域を広く設定すればするほど、風車回転面積比が小さくなり、その分衝突回数が小さくなる。)、第三に、飛翔軌跡調査で得られる軌跡分布は、一般に偏る傾向があるため、メッシュ分割により偏りを小さくすること、第四に、飛翔軌跡のトレース誤差を小さくするためである。 ※なお、ここではメッシュに1基の風車が建設されることを想定して、メッシュサイズを250mとした。メッシュサイズは調査精度や風車の配置予定に応じて変更することも可能である。 図 調査区域及び風車のメッシュ(概念図) ※図中の実線は高度Mの飛翔軌跡、点線は調査区域を示す。風車位置に番号を付し、当該メッシュを灰色とした。 風車を建設する予定メッシュにおいて、飛翔軌跡の通過1 回あたりの衝突率P を以下の通り定義する。 (式1) 衝突率P = 横断率* 接触率* 稼働率 そのメッシュにおいてブレード円への侵入回数(日あたり)を以下の通り定義する。なお、ブレード円とは、風車ブレードが回転しながら360 度回転したときに描かれる球体を上部からみたときに描かれる円である。 (式2) ブレード円への侵入回数(/日) = (1/観測日数) * ((高度M の軌跡長×面積比)/ブレード円の平均通過距離) ブレード円の平均通過距離とは、円面積を直径で除すこと((π* r)/2)により求められる。これは次図に示すとおり、円の直径に対して直交する線分を隙間なく並べれば、線分の合計距離は円面積に等しくなり、並べた線分の数は直径に等しくなることから、その長さの平均は、円面積を直径で除した値に等しくなるためである。 10.1.3-474 (970)

元のページ  ../index.html#474

このブックを見る