幌延風力発電事業更新計画_準備書_4章
27/64

専門分野 動物 NPO職員 本ページの内容は、計画段階環境配慮書に示したものである。なお、配慮書に係る関係機関との協議等を踏まえて修正した箇所をゴシック体で表記した。 概要 表 4.3-12(2) 専門家へのヒアリング結果概要(動物) ヒアリング時期:2018年11月 ・オジロワシが、計画地の近くで繁殖している。天塩川周辺にも他のつがいが生息しており、計画地まで飛来しているかは判らないが、海岸に飛来する可能性はある。 ・オジロワシやオオワシは、厳冬期は主に砂丘林にいて、海岸に漂着物があると集まってくる。計画地の周辺も飛翔している。稚咲内から浜里付近では、3月上中旬頃にオジロワシ、オオワシのタカ柱が見られた。 ・チュウヒは、サロベツ原野を中心に稚内市から天塩町にかけて20~30つがいが繁殖している。東側から砂丘林を飛び越えて、海岸付近の草地も餌場として利用している。計画地の周辺では営巣していないと考えられるが、餌場として利用しており、かなりの頻度で確認することができる。チュウヒは低く飛翔することが多いが、移動時やオジロワシに疑攻撃する時には高く飛翔することもあるので、風車との衝突リスクが全くない訳ではない。 ・ハイタカやオオタカ、ミサゴが、砂丘林で繁殖している可能性がある。 ・ハイイロチュウヒやケアシノスリが、春や秋に渡ってくるが、厳冬期にはほとんど見られない。ケアシノスリは越冬することもある。 ・タンチョウが計画地の近くを飛翔したのを確認したことがあるが、風車の近傍で観察したことがないので、あまり利用していないと思われる。稚咲内周辺の牧草地に、よく飛来している。 ・マガン、ヒシクイ、ハクチョウ類は、振老旧川・ペンケ沼~兜沼の間のルートを主に飛翔しているが、海岸沿いも飛翔する。ガン類・ハクチョウ類は、夜間でも飛翔している。 ・オオセグロカモメやセグロカモメが、海岸沿いを渡っている。内陸も飛ぶことがある。カモメ類のバードストライクはこれまで、絶滅危惧種ではなかったため、あまり注目されなかったが、比較的風車に衝突しやすい種である。 ・小鳥類も海岸沿いを渡り経路としており、特に秋の夜間に渡っているケースが多い。 ・コモチカナヘビが、海岸側に生息しており、計画地にも生息している可能性がある。 ・トウキョウトガリネズミは、海岸の草地で生息している可能性がある。 ・アカモズが、数年前に計画地のすぐそばで繁殖していたことがある。計画地の周辺では、オオジュリンやノビタキ、ツメナガセキレイ、ホオアカ、ノゴマ等が繁殖していると考えられる。シマアオジは、海岸沿いでは繁殖していないと考えられる。越冬期にはユキホオジロが見られることがある。 ・カワウのコロニーがペンケ沼にあり、夏になると砂丘林の上を群れで頻繁に飛翔している。風車にぶつかりそうな高さで飛翔していることもあり、風車に対する脆弱性が高い可能性がある。 ・ヒグマが砂丘林に出現する。 4-27 (205)

元のページ  ../index.html#27

このブックを見る