03-1-jyunbisyo
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対象事業実施区域及びその周辺における食物連鎖 対象事業実施区域及びその周辺の生態系の概要を把握するため、既存資料により確認された基 盤環境や生物種を基に、生物とその生息・生育環境との関わり、生物間の相互関係について代表的な生物種、種群を選定し、図 3.1-18に示す食物連鎖模式図にまとめた。 対象事業実施区域の周辺は、海岸に沿って砂丘列が延び、最も海側の砂丘列から順番にミズナラを主体とした落葉広葉樹林、トドマツを主体とした常緑針葉樹林、トドマツ、エゾマツ、ミズナラ、イタヤカエデ等が混生する針広混交林と変化していく。砂丘列間には大小さまざまな100個以上の湖沼が存在し、独特な森林湖沼生態系を形成している。砂丘列の東側に広がるサロベツ原野(サロベツ湿原)には低層、中層、高層湿原が広がっており、高山植物やミズゴケ群落が生育しているが、近年は乾燥化が進行し、ササ生育地が拡大している。ペンケ沼、パンケ沼などの湖沼には、海水の流入による影響があり、ヌマガレイやニシン等が遡上することがある。 対象事業実施区域周辺の草地や低木地には、バッタやチョウ等の昆虫類、ヒバリ等の鳥類、エゾユキウサギやネズミ類等の中小型哺乳類が生息していると考えられ、それらを捕食するチュウヒやノスリ、キタキツネ等が生息していると考えられる。海岸草原に沿った樹林内や中小の湖沼周辺には、各種昆虫類やそれらを捕食するキツツキ類、センニュウ類、ホオジロ類等の小型鳥類が生息していると考えられ、湖沼には、水生昆虫や淡水魚類、エゾサンショウウオ等の両生類などが生息し、それらを捕食するカワセミ等の魚食性鳥類などが生息していると考えられる。湿地環境やペンケ沼、パンケ沼等の水域には、マガンやヒシクイ等のガンカモ類のほか、シギ・チドリ類などの湿地性鳥類も多く渡来し、これらを捕食するオジロワシ等の大型捕食動物も生息・繁殖していると考えられる。大型哺乳類のヒグマは、主に湿地より東側の丘陵地や山地に生息していると考えられる。 3-65 (109)

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