幌延_評価書_15章 その他環境省令で定める事項
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No. 11 ■コウモリ類について コウモリは夜間にたくさんの昆虫を捕食するので、生態系の中で重要な役割を持つ動物である。また害虫を食べるので、人間にとって益獣である。風力発電施設では、バットストライクが多数生じている。国内では今後さらに風車が建設される予定であり、コウモリ類について累積約な影響が強く懸念される。 コウモリ類の出産は年1~2頭程度と繁殖力が極めて低いため、死亡率のわずかな増加が、地域個体群へ重大な影響を与えるのは明らかである。益獣が減ると住民に不利益が生じる。よって、これ以上風車でコウモリを殺さないでほしい。 12 ■コウモリ類の調査について 方法書以降で現地調査により、コウモリ相(どんな種類のコウモリが生息するか)を調べると思うが、相調査だけではバットストライクの影響予測や保全措置に必要な情報が得られない。コウモリ類の影響の程度を予測するために、調査の重点化を行うべきではないのか。 13 ■バットディテクターの探知距離について バットディテクターの探知距離は短く、高空、つまり風車ブレードの回転範囲のコウモリの音声は地上からほとんど探知できない。よって風況観測塔(バルーンは風で移動するので不適切)にバットディテクター(自動録音バットディテクター)の延長マイクを設置し、高高度におけるコウモリの音声を自動録音するべきではないのか。これらは、すでに欧米や国内でも行われている調査手法である。 14 ■バットディテクターの機種について ・ヘテロダイン方式のバットディテクターは、一度に探知できる周波数帯が狭いので、コウモリの種の識別にはほぼ使用できない。バットディテクターは、周波数解析が可能な方式の機種を使用するべきではないのか。 ・コウモリの周波数解析(ソナグラム)による種の同定は、国内ではできる種とできない種がある。図鑑などの文献にあるソナグラムはあくまで参考例であり、実際は地理的変異や個体差、ドップラー効果など声の変化する要因が多数あるため、専門家でも音声による種の同定は慎重に行う。よって、無理に種名を確定しないで、グループ(ソナグラムの型)に分けて利用頻度や活動時間を調査するべきではないのか。 ・捕獲によって攪乱が起こるので、自動録音調査と捕獲調査は、同日に行うべきでない(捕獲調査日の録音データは使用しないこと)。 本ページに記載した内容は、環境影響評価方法書に記載したものである。 表 15.1-2(5) 配慮書に対する一般の意見と事業者の見解 一般の意見 も踏まえながら現地調査を行います。 事業者の見解 生態系におけるコウモリの重要性や希少性を認識した上で、専門家等からの助言を踏まえながらコウモリに係る調査及び予測を行い、風力発電設備への衝突事故等による重大な環境影響を回避・低減するよう、風力発電設備の配置等の検討にあたって配慮します。 コウモリの超音波を自動録音する調査を実施する予定としており、調査方法や調査時期等、専門家等の助言も踏まえながら現地調査を行います。 既設の風車に超音波自動録音装置を設置し、高高度におけるコウモリ類の調査を行うことを計画しています。 フルスペクトルの超音波自動録音装置を使用する計画としています。無理な種同定は実施しません。 捕獲による撹乱が想定される捕獲調査日の録音データは、使用しないことを検討します。 調査方法や調査時期等、専門家等の助言15-15 (1597)

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