幌延_評価書_11章 準備書についての意見と事業者の見解
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表 11-3(5) 北海道知事の意見及び事業者の見解 北海道知事の意見 イ 区域及びその周辺では、外来植物であるフランスギク及びオオハンゴンソウが確認されている。本事業では、土地の改変後に緑化をしない裸地が生じること及び場内で再利用する残土にはフランスギクの種子が含まれることから、敷き均し等により区域内での分布域の拡大が懸念されるため、分布域の拡大防止措置の確実な実施に努めること。 (4)景観 本準備書では、主要な眺望点である天塩川河川敷からの眺望において、「比較的細部まで見えるようになり、気になる」とされる垂直見込角2.9度の状態で眺望対象である利尻山に間接的に介在している。このため、風車の配置計画を見直すなど、適切な環境保全措置を検討すること。 また、主要な眺望方向を利尻山方向のみとして影響の予測及び評価がされているが、地域を代表する水平的景観として重要なサロベツ原野の自然景観に対する予測及び評価を実施し、影響の回避又は低減に努めること。 フランスギク及びオオハンゴンソウに対する環境保全対策として、工事実施区域において駆除を行うほか、タイヤ洗浄等を実施して外部からの外来種の持ち込みをしないよう対策を実施します。 また、オオハンゴンソウについては、工事完了後の花期(夏)に改変区域内のモニタリングを行い、侵入が確認された場合には駆除を行う環境保全措置を実施します。さらにその後1年間モニタリング・駆除を継続します。 なお、フランスギクに関しては、調査地域内で既に広域に蔓延しており、土壌中に種子が多く含まれる状況であるため、分布拡大予防の対応として残土搬出を行わない計画としています。 区域は、サロベツ原野や利尻山、砂丘林など湖沼、湿原、海岸、山岳景観が一体となって織りなす原生自然的な水平的景観を特徴とする利尻礼文サロベツ国立公園に囲まれており、特に景観上の配慮が求められる。 風車は、平地上に一列等間隔に配置させることで、眺望点からの風車の景観を整然とさせ、視覚的影響を小さくする予定です。 また、調査、予測及び評価手法は、方法書で示した手法に従っておりますが、主要な眺望方向だけではなく風力発電機方向を合わせて示しており、数地点のフォトモンタージュで既にサロベツ原野を含んだ景観を示していると考えており、サロベツ原野を主要な眺望方向とした場合であれば風力発電機が一部しか見えない場合もありますが、参考として風力発電機を主要な眺望方向とした場合を予測・評価しており、最も影響の大きい場合を予測・評価していることから、サロベツ原野を主要な眺望方向とした場合を包含する形で、景観が検討されていると考えます。参考としての風力発電機方向を確認した場合の予測結果は、表10.1.6-12(p10.1.6-67~10.1.6-71)に記載しており、サロベツ(サロベツ原野)が視認される眺望点からの風力発電機の垂直見込み角は、1.9°以下と小さく、また風力発電機が等間隔で直線的に配置されることから、サロベツ原野に対する景観の影響は小さいと考えております。また、サロベツ原野駐車公園から風力発電機及びサロベツ方向を見た場合に垂直見込角が32.5°となっていますが、既存風力発電機よりも遠い位置に新設風力発電機を設置する予定としており、現在の既存風力発電機に比較して大きく視野角が変わることはありません。 なお、水平的景観は、評価書p.10.1.6-89において別途評価を行っています。 事業者の見解 11-15 (1559)

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