幌延_評価書_11章 準備書についての意見と事業者の見解
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表 11-3(3) 北海道知事の意見及び事業者の見解 北海道知事の意見 ウ 区域及びその周辺は、渡り鳥の集団飛来地として環境省が指定する「サロベツ鳥獣保護区特別保護地区」があるなど、鳥類の重要な生息地であり、渡り鳥への影響について予測・評価されているが、ヒガラの球体モデルによる年間予測衝突数は、合計で6.8個体/年と高い値が予測されている。 また、渡り鳥のブレード等への接触による影響は、ブレードの彩色、忌避音の発生等の対策を行うことにより低減できるものと予測されているが、その具体的な内容は検討中とされており、不確実性が高い。 これらのことから、渡り鳥の重要な生息地への影響が十分に低減されるよう風車の基数、構造及び配置に係る計画の見直しを行うとともに、措置を講じてもなお重大な影響が生じる構造及び配置に係る計画の見直しを行うとともに、措置を講じてもなお重大な影響が生じるおそれがある場合は、稼働制限を含む追加的な環境保全措置を講ずること。 エ 工事の実施に伴う騒音による影響については、改変区域周辺に生息している個体の逃避等の影響が考えられるが、工事に伴う騒音は一時的なものであり、影響は小さいものと予測されている。 しかし、区域周辺ではオジロワシ及びチュウヒの営巣が確認され、区域及びその周辺が高利用域となっているため、営巣放棄などの著しい影響が懸念されることから、繁殖への影響を十分に低減するため工事の一時停止などを含め、環境保全措置を確実に実施すること。 調査地域において、忌避音による忌避効果の検証実験等を行った結果、夜間に飛翔する渡り鳥に対して、衝突確率の低減に十分な効果が期待できると予測されました(P.1099~1100)。 以上の検証結果を踏まえて、夜間に飛翔例数が多い渡り鳥に対する環境保全措置として、音声発生装置を風力発電設備に設置し、渡り時期の夜間に忌避音を発することで、渡り鳥等の風力発電設備への衝突確率を低減させる環境保全措置を実施します。 また昼間には、定期的に警戒音を発することにより、風力発電設備に接近する希少猛禽類等への注意喚起を促すなど、衝突確率を低減させる環境保全措置を実施します。 工事の実施におけるオジロワシに対する追加の環境保全措置として、既設風車撤去作業時及び新設風力発電設備建設工事は、繁殖期初期にはオジロワシの既存営巣地から離れた場所から工事を開始し、既存営巣地に近い風力発電機は、繁殖期初期には可能な限り工事を避けます。 事業者の見解 11-13 (1557)

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