(オ) 調査結果 i. 既設風力発電設備による鳥類群集への影響検討 「樹林性鳥類群集」及び「草地性鳥類群集」に対する新設風力発電設備の影響を予測するにあたり、既設風力発電設備の影響について把握し、予測に資することとした。 「樹林性鳥類群集」については主要な生息環境である広葉樹林と針葉樹林、「草地性鳥類群集」については主要な生息環境である耕作地・二次草地、自然草地(乾性)、自然草地(湿性)の調査結果について、既設風力発電設備からの距離別の影響を解析するために、スポットセンサス調査結果の距離別の調査地点あたりの平均個体数、平均種数を500m以内、500m以遠で整理した。整理結果を表 10.1.5-26、表 10.1.5-27に示した。 その結果、500m以内の地点では、「樹林性鳥類群集」、「草地性鳥類群集」ともに地点あたりの平均個体数が500m以遠よりも少なくなっていた。平均種数については、「樹林性鳥類群集」では500m以内で500m以遠よりも少なくなったが、「草地性鳥類群集」では500m以内の方が500m以遠よりも自然草地(乾性)を除き、耕作地・二次草地、自然草地(湿性)において多くなっていた。 表 10.1.5-26 距離別のスポットセンサス調査結果(樹林性鳥類群集) 広葉樹林針葉樹林耕作地・二次草地自然草地(乾性)自然草地(湿性)類型区分500m以内500m以遠500m以内500m以遠表 10.1.5-27 距離別のスポットセンサス調査結果(草地性鳥類群集) 類型区分500m以内500m以遠500m以内500m以遠平均個体数3.410.68.618.7平均個体数8.211.16.88.35.25.5平均種数4.07.39.011.8平均種数6.75.86.77.75.84.0 注: 各環境類型区分で500m以内、500m以遠を比較し、数が多い方を着色した。 注: 各環境類型区分で500m以内、500m以遠を比較し、数が多い方を着色した。 10.1.5-78 (1298)
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