幌延_評価書_10章1.4 環境影響評価の結果(植物)【公開版】
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表 10.1.4-29 外来植物への影響予測(フランスギク) 改変区域内の12地点308株を確認しており、改変等により生育地の土に含まれる種子及び地下茎が拡散することにより分布域が拡大する恐れがあるが、本事業では造成・基礎工事で発生する掘削土等は、原則として埋め戻しや引き均し、盛土等により対象事業実施区域内ですべて処理を行う方針であり、残土の搬出は行わない計画であることから、対象事業実施区域外の地域に分布を拡大させる危険性は低い。 工事前に本種の生育状況を工事関係者に周知するとともに、分布域拡大予防のための環境保全措置として駆除(種子結実前で開花期の6~8月頃に刈り取り等を行う)を実施する。 以上から、環境保全措置を確実に実施することにより、事業による本種の分布域拡大に関する影響は、小さいものと予測する。 また外来種全般については、その分布拡大の予防として、本種を含む外来種を持ち込まないように、工事に際しては、付着した土などを洗い流した土木工具や作業靴を使用して作業を行うとともに、場内への入り口において工事車両等のタイヤの洗浄を行う計画としている。 道端や荒地に生育する多年草。花期6~8月。 種子と地下茎により繁殖する。ロゼットを形成して越冬する。 ヨーロッパ原産で、庭園に栽培され逸出し、各地に野生化する。特に北海道に多い。 【参考文献】 「日本帰化植物写真図鑑」(全国農村教育協会、2001年) 「改訂新版 日本の野生植物 5 ヒルガオ科~スイカズラ科」(平凡社、2017年) 「北海道ブルーリスト2010北海道外来種データベース」 現地調査では路傍・空地雑草群落等の日当たりの良いまばらな草地で75地点4767株を確認した。確認は対象事業実施区域(改変区域内の12地点308株、改変区域外の26地点1110株)と周辺区域(調査地域内の37地点3349株)であった。 改変による分布域の拡大 分布・生態学的特徴 (http://bluelist.pref.hokkaido.lg.jp/,2020年9月閲覧) 確認状況 影響予測 10.1.4-53 (1219)

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