年間予測衝突数については、定量的に算出した結果、鳥類のブレード等への接触に係る影響は小さいものと予測するが、ブレード等への接触に係る予測には不確実性も伴っていると考えられるため、バードストライクの影響を確認するための事後調査を実施する。また、コウモリ類のブレード等への接近・接触に係る予測も不確実性を伴っていると考えられるため、バットストライクの影響を確認するための事後調査を実施する。その他、希少猛禽類への影響予測についても不確実性も伴っていると考えられるため、希少猛禽類への影響を確認するための事後調査を実施する。併せて、渡り鳥や希少猛禽類以外の重要な種等の生息・飛翔状況についても把握するための事後調査を実施する。 なお、これらの調査結果により著しい影響が生じると判断した際には、これまでの調査結果及び専門家等からの助言を踏まえて、客観的かつ科学的に検討し、忌避音等による保全対策の時期・時間帯等の変更や、鳥類の衝突のおそれがある季節・時間帯の稼働調整、ブレード塗装等、必要に応じてさらなる効果的な環境保全措置を講じる。 イ. 国又は地方公共団体による基準又は目標との整合性の検討 (ア) 国による基準又は目標 「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(平成4年法律第75号)、「文化財保護法」(昭和25年法律第214号)、「自然環境保全法」(昭和47年法律第85号)、「生物多様性国家戦略2012-2020」(平成24年9月28日閣議決定)、「猛禽類保護の進め方(改訂版)」(平成24年、環境省自然保護局野生生物課) 等の観点から、以下に示す規準又は目標ともに整合するものと評価する。 ・自然環境を保全することが特に必要な地域における土地の形状の変更、工作物の新設等、及び自然環境の適正な保全に支障を及ぼすおそれがないように配慮すること ・採捕、損傷その他の行為によって、保護することが必要な野生生物の適正な保護に支障を及ぼすおそれがないよう配慮すること ・学術上貴重で日本の自然を記念する動物(生息地、繁殖地、渡来地を含む)、植物(自生地を含む)として指定された天然記念物等の現状変更や、指定された天然記念物等に影響を及ぼさないよう配慮すること ・東日本大震災を踏まえた今後の自然共生社会のあり方を示すことを目的とし、自然環境に配慮した事業計画・実施を目指すこと 10.1.3-620 (1118)
元のページ ../index.html#620