表 10.1.3-170 重要な種の影響予測結果(キタヒメゲンゴロウ) 本種の主な生息環境は自然草地(湿性)および開放水域であり、事業の実施により生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。しかしながら、本種の主な生息環境のうち自然草地(湿性)の改変割合は2.1%、開放水域の改変割合は0.1%と小さい。したがって、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。さらに改変や造成範囲は必要最小限にとどめる等の環境保全措置を実施することから、影響は低減できるものと予測する。 本種の主な生息環境のうち、開放水域は濁水の流入により生息環境が悪化する可能性が考えられる。しかし、造成工事に当たっては、土砂流出防止対策(適切な場所に土砂流出防止柵設置)を実施し、濁水を適切に処理することから、濁水の流入による本種の生息への影響は小さいものと予測する。 本事業では、ライトアップを行わないこと、夜間の照明は航空障害灯に限られることから、夜間照明により誘引される可能性は低い。 以上のことから、本種の生息への影響は小さいものと予測する。さらに環境保全措置の実施により、影響は低減できるものと予測する。 表 10.1.3-171 重要な種の影響予測結果(オオミズスマシ) 本種の主な生息環境は開放水域であり、事業の実施により生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。しかしながら、本種の主な生息環境である開放水域の改変割合は0.1%と小さい。したがって、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。さらに改変や造成範囲は必要最小限にとどめる等の環境保全措置を実施することから、影響は低減できるものと予測する。 本種の主な生息環境のうち、開放水域は濁水の流入により生息環境が悪化する可能性が考えられる。しかし、造成工事に当たっては、土砂流出防止対策(適切な場所に土砂流出防止柵設置)を実施し、濁水を適切に処理することから、濁水の流入による本種の生息への影響は小さいものと予測する。 止水域に生息し、植生が豊富な環境を好む。比較的原生的な湿地環境に多いようである。産地は局地的。初秋に新成虫が観察されている。ヒメゲンゴロウと同所的に見られることもある。 北海道(北部、東部)に分布する。 【参考文献】 「ネイチャーガイド日本の水生昆虫」(中島淳、林成多、石田和男、北野忠、吉富博之 著、2020年、文一総合出版) 現地調査では、任意採取調査時に確認された。 対象事業実施区域内で1箇所1個体、対象事業実施区域外で1箇所1個体を確認した。 改変による生息環境の減少・消失 濁水の流入による生息環境の悪化 夜間照明による誘引 止水~緩流域で見られる。産地での個体数は多いが、全国的に減少傾向にある。5~8月頃に水中の植物表面に産卵する。幼虫は小動物を捕食して成長し、約1ヶ月で上陸して水際に泥繭を作り蛹化する。新成虫は初夏に出現する。つまむと独特の清涼な匂いを出す。 北海道、本州、四国、九州、南西諸島に分布する。 【参考文献】 「ネイチャーガイド日本の水生昆虫」(中島淳、林成多、石田和男、北野忠、吉富博之 著、2020年、文一総合出版) 現地調査では、任意採取調査時に確認された。 対象事業実施区域内で2箇所2個体を確認した。 改変による生息環境の減少・消失 濁水の流入による生息環境の悪化 分布・生態学的特徴 確認状況 影響予測 分布・生態学的特徴 確認状況 影響予測 10.1.3-614 (1112)
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