表 10.1.3-167 重要な種の影響予測結果(サロベツナガケシゲンゴロウ) 植物が豊富な止水域に生息し、特に浅い湿地環境を好む。ヨーロッパから北アメリカに広く分布する種で、日本では北海道と青森県から知られているものの産地は局限される。北海道、本州(青森県)に分布する。 【参考文献】 「ネイチャーガイド日本の水生昆虫」(中島淳、林成多、石田和男、北野忠、吉富博之 著、2020年、文一総合出版) 現地調査では、任意採取調査時に確認された。 対象事業実施区域外の1箇所で多数個体が確認され、対象事業実施区域内では確認されなかった。 改変による生息環境の減少・消失 濁水の流入による生息環境の悪化 夜間照明による誘引 止水域に生息し、落ち葉の堆積した薄暗い場所から開けた水田まで、さまざまな環境で見られる。 北海道、本州、四国、九州、対馬、南西諸島(沖永良部島以北)に分布する。 【参考文献】 「ネイチャーガイド日本の水生昆虫」(中島淳、林成多、石田和男、北野忠、吉富博之 著、2020年、文一総合出版) 現地調査では、任意採取調査時に確認された。 対象事業実施区域内で2箇所7個体、対象事業実施区域外で1箇所1個体を確認した。 改変による生息環境の減少・消失 濁水の流入による生息環境の悪化 夜間照明による誘引 本種の主な生息環境は自然草地(湿性)であり、事業の実施により生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。しかしながら、本種の主な生息環境である自然草地(湿性)の改変割合は2.1%と小さい。したがって、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。さらに改変や造成範囲は必要最小限にとどめる等の環境保全措置を実施することから、影響は低減できるものと予測する。 本種の主な生息環境のうち、開放水域は濁水の流入により生息環境が悪化する可能性が考えられる。しかし、造成工事に当たっては、土砂流出防止対策(適切な場所に土砂流出防止柵設置)を実施し、濁水を適切に処理することから、濁水の流入による本種の生息への影響は小さいものと予測する。 本事業では、ライトアップを行わないこと、夜間の照明は航空障害灯に限られることから、夜間照明により誘引される可能性は低い。 以上のことから、本種の生息への影響は小さいものと予測する。さらに環境保全措置の実施により、影響は低減できるものと予測する。 表 10.1.3-168 重要な種の影響予測結果(ケシゲンゴロウ) 本種の主な生息環境は自然草地(湿性)および開放水域であり、事業の実施により生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。しかしながら、本種の主な生息環境のうち自然草地(湿性)の改変割合は2.1%、開放水域の改変割合は0.1%と小さい。したがって、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。さらに改変や造成範囲は必要最小限にとどめる等の環境保全措置を実施することから、影響は低減できるものと予測する。 本種の主な生息環境のうち、開放水域は濁水の流入により生息環境が悪化する可能性が考えられる。しかし、造成工事に当たっては、土砂流出防止対策(適切な場所に土砂流出防止柵設置)を実施し、濁水を適切に処理することから、濁水の流入による本種の生息への影響は小さいものと予測する。 本事業では、ライトアップを行わないこと、夜間の照明は航空障害灯に限られることから、夜間照明により誘引される可能性は低い。 以上のことから、本種の生息への影響は小さいものと予測する。さらに環境保全措置の実施により、影響は低減できるものと予測する。 分布・生態学的特徴 確認状況 影響予測 分布・生態学的特徴 確認状況 影響予測 10.1.3-612 (1110)
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