表 10.1.3-154 重要な種の影響予測結果(スナヨコバイ) 本種の主な生息環境は海浜のコウボウムギ群落に限定されている。コウボウムギ群落はほとんどが道道よりも海側の、汀線と連続した砂浜に分布しており、こうした場所は事業の実施により改変されない。なお、コウボウムギは人為的に砂利を採取した跡地にできた砂地など、道道より陸側でも一部見られるが、こうした波打ち際から不連続に離れた場所では本種は生息しない。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響はほとんどないものと予測する。 本種の主な生息環境は自然草地(湿性)であり、事業の実施により生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。しかしながら、本種の主な生息環境である自然草地(湿性)の改変割合は2.1%と小さい。以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。さらに改変や造成範囲は必要最小限にとどめる等の環境保全措置を実施することから、影響は低減できるものと予測する。 表 10.1.3-156 重要な種の影響予測結果(セボシクサカゲロウ) 本種の主な生息環境は広葉樹が優占する自然林・二次林であると推定され、事業の実施により生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。しかしながら、本種の主な生息環境である広葉樹が優占する自然林・二次林環境の改変割合は0.3%と小さい。したがって、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。さらに改変や造成範囲は必要最小限にとどめる等の環境保全措置を実施することから、影響は低減できるものと予測する。 海岸砂丘に生育するコウボウムギに生息する。国内では北海道、本州に分布するが、産地は局限される。 【参考文献】 「レッドデータブック2014 –日本の絶滅のおそれのある野生生物- 5 昆虫類」(環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室 編、2015年、ぎょうせい) 現地調査では、任意採取調査時に確認された。 対象事業実施区域外で5箇所7個体を確認した。 改変による生息環境の減少・消失 表 10.1.3-155 重要な種の影響予測結果(オオミズギワカメムシ) 湿原の地上に生息する。日本産は短翅型のみ。 北海道、利尻島、本州に分布する。 【参考文献】 「レッドデータブック2014 –日本の絶滅のおそれのある野生生物- 5 昆虫類」(環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室 編、2015年、ぎょうせい) 現地調査では、任意採取調査時に確認された。 調査地域外で1箇所1個体を確認した。 改変による生息環境の減少・消失 生息環境は照葉樹または夏緑樹で、草にはまれである。幼虫はカイガラムシやアブラムシなどを捕食する。成虫は初夏から秋にかけて見られる。 【参考文献】 「アブラムシ類の天敵・クサカゲロウ」(塚口茂彦、植物防疫50:320-324、1996年) 現地調査では、任意採取調査時に確認された。 対象事業実施区域外で1箇所1個体を確認した。 改変による生息環境の減少・消失 分布・生態学的特徴 確認状況 影響予測 分布・生態学的特徴 確認状況 影響予測 分布・生態学的特徴 確認状況 影響予測 10.1.3-606 (1104)
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