幌延_評価書_10章1.3 環境影響評価の結果(動物)【公開版】
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表 10.1.3-126 重要な種の影響予測結果(ツミ) 本種の主な生息環境は樹林環境(針葉樹林、広葉樹林)及び草地環境(耕作地・二次草地、自然草地(湿性))であり、事業の実施により生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。しかしながら、本種の主な生息環境である樹林環境のうち、針葉樹林は改変されず、広葉樹林の改変割合は0.03%と小さく、草地環境のうち、耕作地・二次草地の改変割合は3.2%、自然草地(湿性)の改変割合は0.2%と小さい。また、改変は風力発電機の設置箇所や一部の輸送路に限定される。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は小さいものと予測する。さらに地形や既存道路等を十分考慮し、改変面積を最小限に留める等の環境保全措置の実施により、影響は低減できるものと予測する。 本種の主要な移動経路は樹林環境、草地環境及びその上空であることから、採食行動に係る移動経路の一部が阻害される可能性が考えられる。しかしながら、改変区域は風力発電機の設置近傍及び既設道路周辺に限定されることから、本種が迂回するための空間は確保される。 以上のことから、移動経路の遮断・阻害に係る影響は小さいものと予測する。 本種の主な生息環境である樹林環境(針葉樹林、広葉樹林)及び草地環境(耕作地・二次草地、自然草地(湿性))は、改変区域が含まれることから、工事の実施に伴う騒音により、改変区域周辺に生息している個体の逃避等の影響が考えられる。しかしながら、工事に伴う騒音は一時的なものである。 以上のことから、影響は小さいものと予測する。さらに、環境保全措置として、工事中は可能な限り低騒音型の建設機械を使用することにより、影響は低減できるものと予測する。 本種の主な餌資源である小型鳥類については、工事に伴う騒音により、改変区域に生息している個体の一時的な逃避等の影響が考えられる。しかしながら、工事に伴う騒音は一時的なものである。 以上のことから、影響は小さいものと予測する。さらに、環境保全措置として、工事中は可能な限り低騒音型の建設機械を使用することにより、影響は低減できるものと予測する。 本種は秋の渡り期にのみ確認されており、本種の主な生息環境である樹林環境(針葉樹林、広葉樹林)は、改変区域が含まれることから、ブレード・タワー等への接近・接触の可能性が考えられる。しかしながら、既設風力発電施設の28箇所(15メッシュ)及び新設風力発電設置箇所の5箇所(5メッシュ)において、現地調査では高度Mの飛翔は確認されなかった。また、改変は風力発電機の設置箇所や一部の搬入路に限定され、新設風力発電機は既設風力発電機より間隔が保たれており、本種が迂回可能な空間が確保されている。さらに、音声発生装置を用いた環境保全措置の実施により、衝突確率はより低減できると考えられる。 以上のことから、本種が風力発電機のブレードへ衝突する可能性は低いと予測する。 旧北区、東洋区。シベリア南部から中国東北部、ウスリーにかけて繁殖し、亜寒帯で繁殖するものは中国南部、フィリピン、ボルネオ島などに渡って越冬する。日本では全国各地で繁殖し、暖地では留鳥として年中生息するが、積雪の多い寒地のものは暖地に移動して越冬する。 多くは平地から亜高山帯の林に生息する。水田地帯や牧草地、住宅地、およびその周辺など、比較的開けた環境でも繁殖記録が得られている(遠藤ほか、1991)。近年では、市街地やその周辺の林での繁殖例が増えており、都市への進出という点で注目されはじめている(平野ほか、1988;遠藤・平野1990)。 【参考文献】 「原色日本野鳥生態図鑑<陸鳥編>」(1995年、中村登流・中村雅彦、保育社) 本種は現地調査において、鳥類調査、猛禽類調査時に確認された。 本種は合計9回確認され、対象事業実施区域外で5回、調査地域外で4回確認され、対象事業実施区域内では確認されなかった。 改変による生息環境の減少・消失 移動経路の遮断・阻害 騒音による生息環境の悪化 騒音による餌資源の減少 ブレード・タワー等への接近・接触 分布・生態学的特徴 確認状況 影響予測 10.1.3-564 (1062)

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