幌延_評価書_10章1.3 環境影響評価の結果(動物)【公開版】
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表 10.1.3-107 重要な種の影響予測結果(シノリガモ) 本種の主な生息環境は岩礁及び水域であり、事業の実施により本種の生息環境の一部が改変される可能性が考えられる。しかしながら、本種の主な生息環境となる岩礁は、調査地域周辺には存在せず、水域は改変されない。また、改変は風力発電機の設置箇所や一部の輸送路に限定される。 以上のことから、改変による生息環境の減少・消失に係る影響は想定されない。 本種の主要な移動経路は水域の上空であることから、採食行動に係る移動経路の一部が阻害される可能性が考えられる。また、改変区域は風力発電機の設置近傍及び既設道路周辺に限定されることから、本種が迂回するための空間は確保される。 以上のことから、移動経路の遮断・阻害に係る影響は小さいものと予測する。 本種の主な生息環境のうち水域は広く存在しているが、工事の実施に伴う騒音による影響は小さいと考えられる。また、工事に伴う騒音は一時的なものである。 以上のことから、影響は小さいものと予測する。さらに、環境保全措置として、工事中は可能な限り低騒音型の建設機械を使用することにより、影響は低減できるものと予測する。 本種は越冬期及び渡りの途中に調査地域を通過し、春季と秋季の渡り時期においてはブレード・タワー等への接近・接触の可能性が考えられる。しかしながら、既設風力発電施設の28箇所(15メッシュ)及び新設風力発電設置箇所の5箇所(5メッシュ)において、現地調査では高度Mの飛翔は確認されなかった。また、改変は風力発電機の設置箇所や一部の搬入路に限定され、新設風力発電機は既設風力発電機より間隔が保たれており、本種が迂回可能な空間が確保されている。 以上のことから、本種が風力発電機のブレードへ衝突する可能性は低いと予測する。 日本は冬鳥として全国で記録があるが、主に本州北部が多く、北海道や本州北部の山地渓流部では少数が繁殖する。国外ではバイカル湖より東、シベリア中部以東ベーリング海沿岸部まで、アリューシャン列島、アラスカから南に沿ってアメリカコロラド州までとカナダ東部、グリーンランド、アイスランドに分布。 繁殖期は山間部の渓流に生息し、冬期は岩礁で越冬する。 【参考文献】 「レッドデータブック2014-日本の絶滅のおそれのある野生動物-2 鳥類」(2014年、環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室) 改変による生息環境の減少・消失 移動経路の遮断・阻害 騒音による生息環境の悪化 ブレード・タワー等への接近・接触 分布・生態学的特徴 確認状況 本種は現地調査において、猛禽類調査時に確認された。 本種は調査地域外で1回確認され、対象事業実施区域内では確認されなかった。 影響予測 10.1.3-525 (1023)

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