6543210 図 10.1.3-64 風車機番別の死骸確認数 死骸の確認位置と風車機番について見てみると(図 10.1.3-64)、10号機で5例と最も多く、ついで28号機及び22号機の4例の順で多かった。14号機より北側で14例、15号機より南側で20例と、南側で比較的多く死骸が確認されているが、全体的には特に明確な傾向は確認できなかった。 以上の解析結果を踏まえると、風車からの距離については明確な傾向は見いだせていないが、比較的近い場所で死骸が落下していることから、死骸は遠くまで飛ばされているわけではいないと考えられた。また、風車の北東又は南西において死骸が多く確認されていることから、風車の回転方向で当たっていると考えた場合、北西方向又は南東方向からの風の際に衝突が生じることが多いという可能性が考えられた。なお、季節的な傾向については、渡りの時期ではない5~8月に北東方向や西方向で死骸が多く落下しているが、この理由については不明である。春の渡り時期(3~5月)、秋の渡り時期(9~11月)については、明確な傾向は見られなかった。 衝突が生じている風車機番については、特に明確な傾向はなく、北端(1号機)や南端(28号機)だけではなく、その中間でも多くの死骸が確認されており、地形等を考えても特に明確な傾向は見られなかった。 <持ち去り確認調査> 死骸の持ち去り率を検討することを目的として、拾得された死骸または人工餌を現地の風車付近の地面に置き、センサーカメラで撮影を行って、持ち去りまでの時間、持ち去った動物について確認を行った。 現地調査は2019年5月から2021年5月まで行った。 現地調査では、人工餌(手羽先、手羽元等)を50例、死骸調査で得られた死骸11例、合計61例で持ち去りが確認された。調査結果を表 10.1.3-59に示した。 現地調査の結果、持ち去った個体が不明なものが21例あった。この持ち去り時間については参考として回収までの時間を示した。 また人工餌で、約2週間近く置いておいても持ち去られなかった事例が3例あった。 死骸を持ち去った動物が確認できた事例は37例で、うち31例がキタキツネ、1例がアライグ12345678910111213141516171819202122232425262728死骸確認数10.1.3-139 (637)
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