幌延_評価書_6章 方法書についての意見と事業者の見解
24/26

事業実施想定区域の全域が重要な地形である「稚咲内海岸」(自然景観資源(砂丘))及び「稚咲内」(日本の典型地形(砂丘・風紋))と重複しており、地形改変に伴い重大な影響が懸念される。このため、できる限り当該地形の改変による影響を回避又は十分低減すること。 8 コウモリ類の調査については、専門家等から助言を得ながら風速と飛翔状況との関係を整理するなどし、バットストライクの影響について適切に調査、予測及び評価を実施すること。 9 対象事業実施区域及びその周辺は、鳥類への影響を考慮すべき区域を示した「風力発電立地検討のためのセンシティビティマップ」において、オジロワシ及びチュウヒなどの分布情報により、特に重点的な調査が必要とされる注意喚起レベルA3のメッシュに含まれ、さらにその北部に隣接して注意喚起レベルA1が位置しており、既設風力発電所ではこれまでにオジロワシのバードストライクが2例確認されている。このため、これらの種をはじめとする鳥類のバードストライクや移動経路の阻害、生息への影響等について、専門家等から助言を得ながら飛翔行動及び衝突事故発生事例の分析等に関する最新の知見を可能な限り収集した上で、適切に調査、予測及び評価を実施すること。特にオジロワシのバードストライクが発生している事実を十分踏まえた調査、予測及び評価を行い、風車の配置等の検討に反映させること。 10 ブレードが回転することにより出現する球状の衝突危険空域は、宗谷地域に集中する他の風力発電事業と連続することで長大な障壁空間となる。そのことによってもたらされる鳥類等のバードストライクの増加や忌避反応による生息地の減少、変更、消失及び飛翔ルートの変更によるエネルギーロスなど、生息環境の変化等を通じて鳥類に累積的な影響が及ぶことが懸念される。 このため、本事業に係る調査結果のみならず、他の風力発電所でのバードストライクの事例や回避行動などのデータはもとより、宗谷地域における他事業者の風力発電事業に係る環境影響評価の情報や先行事業者が設置する協議会での検討結果を入手した上で、専門家等から助言を得ながらそれらの累積的な影響について、適切に調査、予測及び評価を実施すること。 11 <地形及び地質> 意見 <動物> 意見 北海道知事意見 北海道知事意見 事業者の見解 重要な地形に対する影響について、専門家への聞き取り調査を行った結果及び影響の予測及び評価を「10.1.2 その他の環境(1)重要な地形及び地質」に記載しました。 なお、既存のヤード及びアクセス路を活用して新設風車のヤード及びアクセス路を改変する予定としており、できる限り当該地形の改変による影響の回避又は低減を図ります。 事業者の見解 高度別自動録音調査での音声録音状況と風速等の気象状況との関係について整理し、風速とコウモリ類の飛翔頻度との関係より衝突可能性について予測及び評価を実施し、その結果を「10.1.3 動物 (1) 重要な種及び注目すべき生息地(海域に生息するものを除く)」に記載しました。 衝突事故の発生状況を把握するとともに、繁殖地や採食地との位置関係等を整理し、風力発電所による影響の予測・評価を実施し、その結果を「10.1.3 動物 (1) 重要な種及び注目すべき生息地(海域に生息するものを除く)」に記載しました。 隣接する「(仮称)浜里風力発電事業」との情報交換を行い、得られた情報を基に本事業との鳥類に対する累積的な影響について検討を実施し、その結果は「10.1.3 動物 (1) 重要な種及び注目すべき生息地(海域に生息するものを除く)3)累積的影響の調査、予測及び評価の結果」に記載しました。なお、宗谷地域における他事業者の風力発電事業に係る環境影響評価の情報や先行事業者が設置する協議会での検討結果は現時点で得られていないことから、予測・評価は実施しておりません。 6-24 (278)

元のページ  ../index.html#24

このブックを見る