幌延_評価書_6章 方法書についての意見と事業者の見解
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意見 42 43 44 45 ■24.コウモリ類の保全措置について 事業者は目先の利益を優先し、自分たちの子孫につなぐべき生物多様性をとりあげてはいけない。『事後調査でコウモリの死骸を確認したら保全措置を検討する』などという悪質な事業者がいたが、コウモリの繁殖力は極めて低いので、一時的な殺戮が地域個体群へ与える影響は大きい。 コウモリの活動期間中に『カットイン風速を少しあげれば』、バットストライクの発生を低減できることはこれまでの研究でわかっている。『ライトアップをしないこと』はバットストライクを『低減する効果』は確認されていない。さらに『事後調査』は『環境保全措置』ではない。 『影響があることを予測』しながら『適切な保全措置』をとらないのは、「発電所アセス省令」に違反する。 ■25.コウモリの音声解析について コウモリの周波数解析(ソナグラム)による種の同定は、国内ではできる種とできない種がある。図鑑などの文献にあるソナグラムはあくまで参考例であり、実際は地理的変異や個体差、ドップラー効果など声の変化する要因が多数あるため、専門家でも音声による種の同定は慎重に行う。仮に種の同定を誤れば、当然ながら誤った予測評価につながるだろう。よって、無理に種名を確定しないで、グループ(ソナグラムの型)に分けて利用頻度や活動時間を調査するべきである。 ■26.コウモリの音声録音について 捕獲によって攪乱が起こるので、自動録音調査と捕獲調査は、同日に行うべきでない(捕獲調査日の録音データは使用しないこと)。 ■27.コウモリの捕獲調査について ・コウモリ類について配慮のかけた不適切な捕獲を行う業者がいる。よってコウモリの捕獲及び許可申請の際には必ず「コウモリ類の専門家」の指導をうける(うけさせる)べきだ。 ・6月下旬-7月中旬はコウモリ類の出産哺育期にあたるため、捕獲調査を避けるべきではないのか。 ・ハープトラップは高空を飛翔するコウモリを捕獲できないので、カスミ網も併用するべきではないか。 ・捕獲したコウモリは、麻酔をせずに、種名、性別、年齢、体重、前腕長等を記録し、すみやかに放獣するべきではないか。 ・捕獲固体やねぐらに残した幼獣への影響が大きいので、ハープトラップは、必ず夜間複数回見回るべきだ(夕方設置して、見回りせずに朝方回収などということを絶対に行わないこと)。 ・捕獲した個体を持ち帰り飼育しないこと。 ・捕獲した個体を素手で扱わないこと。 ・冬眠中の個体を絶対に覚醒させないこと。 ・冬眠中の個体を絶対に捕獲しないこと。 一般の意見 事業者の見解 「8.2.2 調査、予測及び評価の手法」に記載した手法により調査を実施し、「10.1.3 動物」に記載した調査、予測及び評価結果並びに「10.1.9 専門家へのヒアリング」で得られた専門家の助言も踏まえて、影響は小さいと予測しました。 しかしながら、この予測には不確実性が伴うため、その結果を踏まえ、必要に応じて専門家の助言や指導を仰ぎ、環境保全措置を検討いたします。 周波数解析については、ご指摘のとおり種の同定が難しいことから、コウモリのエコーロケーションが記録された時間を整理し、文献等に従い最大振幅時の周波数からグループを区分し、該当するグループを整理する等、コウモリ類の種の同定は慎重に実施しました。 捕獲による攪乱が想定される捕獲調査日の録音データは、使用していません。 コウモリの捕獲調査については、調査方法や調査時期、計測方法、扱い方等、必要に応じて専門家等の指導も踏まえながら捕獲調査を実施しました。 コウモリ類の出産哺育期には捕獲調査は行いませんでした。また、冬眠中の個体は捕獲せず、覚醒させないよう留意しました。 捕獲調査ではハープトラップの他にかすみ網も併用しました。ハープトラップによる調査では、捕獲個体等への影響が考えられるため、夜間に複数回の見回りを実施しました。 捕獲したコウモリ類の取り扱いには素手で扱わない等留意し、記録後はすみやかに放獣しました。 6-13 (267)

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