② 重要な植物群落の分布状況 ③ 専門家ヒアリング 注:選定基準は、表 4.3-17に示すとおり。 Ⅰ:天然記念物、Ⅱ:生息地等保護区、Ⅲ:緑地環境保護区等、Ⅳ:特定植物群落、Ⅴ:巨樹・巨木林、Ⅵ:重要湿地、Ⅶ:植物群落RDB 事業実施想定区域及びその周辺における重要な植物群落の状況は、表 4.3-19及び図 4.3-6に示すとおりであり、事業実施想定区域の周辺に「サロベツ原野」、「天塩川河口アカエゾマツ林」が分布している。 重要な植物群落 サロベツ原野 天塩川河口アカエゾマツ林 既存資料の収集整理のみでは得られない地域の情報について、地域の状況に精通している専門家1名にヒアリングを実施した。その結果は、表 4.3-20に示すとおりである。 専門分野 植物 大学教員 選定基準 D,G 1,3 A,E 概要 本ページの内容は、計画段階環境配慮書に示したものである。なお、配慮書に係る関係機関との協議等を踏まえて修正した箇所をゴシック体で表記した。 Ⅳ:湿地植生 Ⅵ:サロベツ湿原は国内最大の高層湿原であり,ホロムイイチゴ-イボミズゴケ群落などにナガバノモウセンゴケ,ツルコケモモ,ヒメシャクナゲをはじめ多種の湿原植物が生育 Ⅳ:亜寒帯常緑針葉高木林 備考 表 4.3-19 重要な植物群落 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅶ 表 4.3-20 専門家へのヒアリング結果概要(植物) ヒアリング時期:2018年11月 ・文献調査により1,000種以上リストアップされており、収集した文献で十分であろう。なお、収集文献以外には「サロベツ湿原の1970年代以降約30年間の植生変化」(橘ヒサ子他、平成25年)、「北海道サロベツ湿原泥炭採掘跡地における外来植物の侵入」(江川知花他、保全生態学研究Vol.22、平成29年)といった文献がある。 ・事業実施想定区域よりも内陸側にあるカシワ林やヤナギ林を伐採するのでなければ、特段の影響は想定されないだろう。この事業では、既設風力発電機の更新の際に、撤去跡地や工事用道路に帰化植物(外来種)が入りこんでしまうことが懸念され、この対策が重要となる。 ・外来種対策の環境保全措置として、工事関係車両のタイヤ洗浄は必ずしも有効ではなく、外来種を見つけるたびに抜根することの方が確実である。特に特定外来生物に指定されている植物(オオハンゴンソウなど)は、駆除を徹底すべきである。 ・外来種の防除をしっかりとやっていれば、将来的には海浜植物が拡大してくるものと想定される。更新後の変化をモニタリングしていくべきであり、その中で外来種の確認・防除も進めていければよい。 4-43 (223)
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