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対象事業実施区域及びその周辺におけるオジロワシ・オオワシの利用状況等について適切に調査し、バードストライク等の影響について予測・評価を行い、その結果を踏まえて風車の配置検討に反映するなどにより、鳥類への影響の回避・低減を図ります。 対象事業実施区域及びその周辺におけるガン・ハクチョウ類の移動経路等についてレーダー調査を含めて調査するとともに、既設風力発電所が及ぼしている障壁影響については、これまで既設風力発電所で実施してきた自主的な調査や本事業に係る現地調査の結果を踏まえて検討を行います。 対象事業実施区域及びその周辺におけるカモメ類の利用状況等について適切に調査し、その結果を踏まえて予測・評価を行います。 表 7.1-2(10) 配慮書に対する一般の意見と事業者の見解 一般の意見 No. 30 ■鳥類 サロベツ地方は、日本とロシアの間を渡る渡り鳥の主要かつ国際的に重要な渡り経路となっています。ここは多くの鳥類が渡ることが予測されるため、猛禽類のみならず水禽類や小鳥類などが風車により受ける影響は大きいと予測します。このため、ゾーニング等を実施すれば明らかに風車の設置を避ける場所です。影響の評価に当たっては、レーダーを含む調査を行い、その影響を適切に評価すべきです。 1.オジロワシ・オオワシ 音類は日本海側を春に北上するオジロワシ・オオワシの個体群がサハリンに渡る際の主要な経路になっており、3月の多い時にはタカ柱が発生することもあります。また冬季には餌の漂着物があると、砂丘林で越冬しているオジロワシ・オオワシが海岸に集まります。このため、バードストライクが起きやすいオジロワシ・オオワシの渡りの経路や越冬地における風車の建設を避けるべきです。また、周辺にオジロワシの巣があり、繁殖個体への影響も懸念されますので、影響が大きい場所の風車の建設は避けるべきです。この地域でオジロワシの風車への衝突は確認されただけで2件ありました。建て直しにより風車の数は減りますが、大型化するため、一基ごとの影響は大きくなることが懸念されます。これらのことを考慮して風車の建設や配置を検討すべきです。 2.ガン・ハクチョウ類 ガン・ハクチョウ類はロシアと日本の間を渡り、音類も通過します。夜間にも渡るためレーダー調査を含む十分な調査を行った上で評価すべきです。また、現存する風車群がガン・ハクチョウ類に対して、障壁影響を及ぼしていることが懸念されるため、既存の風車を取り壊した後に、1年程度調査を行い、その影響を評価すべきです。 3.カモメ類 近年、北海道のレッドリストに記載されたオオセグロカモメやウミネコは音類沿岸を生息環境として利用しています。春と秋の渡りの季節にはこれらの種は沿岸だけでなく、やや内陸部を通過することもあります。カモメ類はその飛行高度等から風車に対する脆弱性が高く、大きな影響の発生が懸念されるので、環境影響評価にあたっては十分に調査を行ったうえで評価すべきです。 事業者の見解 7-19 (331)

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